Organic Inoue Farm

井上農園


井上農園はこんなとこ

農園の環境

熊本県天草市牛深で私たち「井上農園」は農業をしています。天草市牛深は天草諸島の南端に位置し、自然豊かな山々の周りは美しい海に囲まれています。温暖な気候を活かし、柑橘類の栽培が盛んにおこなわれてきました。海からの温かい潮風が吹き比較的温暖で春夏秋冬とわず野菜や柑橘など栽培することが可能です。
春は、比較的温暖な気候のため、ほかの地域より早く栽培・生産でき、秋から冬にかけては遅くまで栽培・生産できます。
夏は、台風の通り道となることがしばしばあります。その都度、強風対策をしながら日々農業に取り組んでいます。
冬は、温暖な気候のため雪はめったに降らず気温も5度以下になることはほとんどありません、そのため、春に向けて早めに野菜を生産することができます。

 

井上農園のあゆみ

昭和から3世代続く

祖父、父、私と3世代にわたり代々農業をしております。祖父が15歳、昭和13年頃炭焼きをしながら、田んぼを借りて米、芋、麦などを栽培し始めます。このころは、機械などないので、牛を飼育し運搬や耕運の労働力として活用していました。
そののちに、国営のパイロット事業(開拓事業)で土地を買い山を開いて柑橘類を植樹します。柑橘では、すぐに収益にならないので養豚を始めます。そのうち、柑橘で収入が入るようになってきたので養豚をやめ、柑橘や米、野菜などを栽培する農家になります。
父は、農業学校を卒業後、熊本市内の造園業の会社で働いていたのですが、実家を継ぐために24歳ころ牛深に帰ってきて祖父がしていた農業を手伝い始めます。帰ってきてから1年くらいたつと祖父は父に経営を譲り父主体で農業を始めます。このころの栽培方法はこの辺の一般的な農家と同じで農薬や化学肥料に頼った栽培方法で行っていました。父が栽培していく中で、農薬を使用したときに体調が悪くなったことが多々あり、農薬への不信感を抱いたそうです。そうこうしているうちに私が生まれるということも重なり農薬を使用しない栽培方法はないかと考え始め色々勉強しながら減農薬栽培を始めます。このころも、柑橘を中心に米、野菜を栽培していたのですが、大型台風が直撃し柑橘に大打撃をうけ、柑橘中心だと収入が上下しすぎると思い野菜をメインに変更し玉ねぎの栽培を開始します。
減農薬で栽培を始めてからは、出荷先も生協関係が主な取引さきに代わりこだわったものは売れるという気持ちになっていきます。出荷先の勉強会や同じような考えを持つ農家の仲間と話している中で無農薬、無化学肥料栽培というものが自分の求めているものだと気づきます。
 私は、20歳で農業大学校を卒業しそのまま実家の農業をするために牛深に帰ってきました。学校で学ぶ農薬・化学肥料をつかった栽培方法と、実家での栽培方法は大きく違いましたが、子供の頃から身近にある栽培方法・栽培理念がありましたので、疑うことなく父がしている農業をしようと思いました。父と一緒に勉強会に参加する中で、自家製で肥料を作った方が安全・安心になると思い約6年前に肥料を作る施設を建設しました。
無農薬、無化学肥料で栽培していますが証明するのが難しいと思いましたので国が進める有機JAS認証を20184月に取得しました。
帰省して12年になり今年から私が経営を受け継ぐことになりました。

 

栽培理念

普通栽培の野菜は、栄養価も低下し食べても十分な栄養を補給できていないのが現状です。そこで、土づくりにこだわった有機栽培で作物の栄養価を向上し安全・安心・おいしい農産物を生産し、お子さんや妊婦さん健康志向の強い人にこだわりの農産物を届けたいという思いで日々農業に取り組んでいます。
また、農業をする側の私たちも健康的でありたい元気でいたいという思いで栽培しています。

 

栽培方法

栽培において一番こだわっている部分は、土づくりです。
作物にとって有益な微生物(土着菌)を自家製ボカシで培養し畑に散布します。
土着菌とは、地元に根づいている微生物で、近所の竹やぶの腐葉土から採取します。
また、土壌分析をし、土壌の中にどのくらい栄養分があるかを分析します。この、分析結果をもとに作物にとって不足している成分、過剰な成分を見極め畑一つ一つにあった肥料の施肥を行っていきます。
近年、異常気象が続いている中で作物を強くするために自家製酵素資材(※天恵緑樹)を散布し生育を円滑にするよう促し収量・品質の向上を目指しています。
 
無農薬、無化学肥料栽培    有機JAS認証取得
 
自家製ボカシ肥料使用 
自家製酵素資材使用(天恵緑樹)